
日本は少子化による人口減少の時代に突入しております。
2020年には、東京オリンピック開幕に向けた建設工事のラッシュなど、国内の求人需要が高まっておりますが、人手不足が深刻な状態です。
そんな国内事情により、外国人雇用が注目されています。東南アジアや中国といった国々から技能実習生制度を利用した外国人労働者は、よく働いてくれるでしょう。
しかし、日本人とは違う彼らを雇用する場合、注意しなければならない点も数多くあります。
外国人雇用のメリットとデメリットについて、まとめました。
外国人雇用のメリット
外国人を雇用することによるメリットは計り知れません。
主に以下に挙げるようなことで、経営者としてはメリットを感じることができます。
①若い労働力を確保できる
建設業、清掃業など需要が増えているにも関わらず、職人など現場作業員が不足している業界があります。それは、過酷な労働環境であるため、日本人の若手が敬遠することで起こっております。
そんな業種でも、外国人労働者は真面目に働いてくれます。母国の状況と比較すれば、労働条件がよく、安全については十分な対策が取られている日本の建設業、清掃業でも働きます。
若手が不足している業界でも若手を確保できます。
②人件費を安くできる
外国人労働者の多くは、働くために日本に来ています。働かなければいけない理由は様々ですが、母国の通貨と日本円では、日本円で給料を一か月もらえば、母国での稼ぎの数か月分となります。
こうした給料を貯金し、母国へ持ち帰ることを目的としている外国人労働者がほとんどです。そのため、日本人がもらう給料よりも低い給料でも働きます。
しかし、長時間労働や不当低賃金は日本人同様、経営者が罰せられます。
③労働意欲が高い
外国から来る労働者は、母国にいる間に日本で働くために日本語や働く職種の基礎的なことを学んでいます。
それだけでも見上げた努力をしなければならないのですが、異国に来て職場になじんだり、お客からの要求に応えたりしなければなりません。また、母国で働くよりも相対的に高い給料をもらうため、意欲も上がります。
日本人の同世代の労働者よりもはるかに労働意欲が高いです。
④外国人労働者から受けるいい影響
外国人労働者は血のにじむような努力を毎日しています。
それによって、周囲の日本人にもいい影響を与えることがあります。
彼らが頑張っているのだから、自分も頑張らないと思う同じ職場の日本人も出てきます。
また、職場に外国人がいることで、異文化交流が始まり、様々な見方に幅が出てきます。
今まで仕事の進め方の場合日本人のみで集まれば一つしか出てこないものが、外国人のものの見方によって、別の方法が生まれたり、効率的な進め方がひらめくかもしれません。
外国人雇用のデメリット
外国人雇用にはデメリットも存在します。
日本人を雇うのとは少し違うため、注意する点も出てきます。
①雇用するためには手続きがいる
外国人労働者を雇うためには、主に技能実習生制度を利用することになります。
この申請には所定の業種でなければなりません。人件費を削減したいからといって、どの職種でも外国人労働者を雇用することが現状できない状態となっており、技能実習生を受け入れるための国や自治体への届け出が非常に複雑です。
この届け出を怠ると、外国人を不法就労させたということで経営者が罰せられるため注意が必要です。
<対策>
政府に認可された外国人技能実習生受け入れ斡旋団体に相談するようにしましょう。
所定の申請方法などを教えてもらえます。
②コミュニケーション不足による外国人労働者の孤立
外国人労働者自身の性格ではどうしようもない文化の違いや、国民性などで単純ミスや遅刻などで他の日本人から孤立してしまう可能性もあります。
これは、母国での働きぶりは母国の基準ではよくても日本では合わない等文化の違いなどによるものです。
また、日本語の微妙なニュアンスの違いを理解できず、依頼されたことと違うことをしてしまったり、会話に入れないで孤立してしまう外国人労働者もいます。
<対策>
日本での仕事の仕方や日本語などを根気強く教えましょう。新入社員などでも出来不出来は人それぞれです。異国に来て、何もわからないのですから、信頼できる職場だと理解すればその期待に応えようと努力するでしょう。
③技能実習期間中に失踪する可能性がある
すべての外国人労働者に当てはまるわけではありませんが、就労基準が他のビザよりも甘い外国人技能実習制度を利用した不法入国がなくなりません。
職場に出勤してこないので寮を尋ねたら失踪していたということが現実に起きています。
<対策>
外国人技能実習生の受け入れ団体は実績があり、信頼できる団体を選ぶようにしましょう。政府が認可した団体であれば基本的には問題ありません。
④外国人技能実習期間に限りがある
外国人労働者として日本に来ている外国人は技能実習生ですので、技能実習期間が過ぎれば母国へ帰らなければなりません。
せっかく職場の主力として働いていても、期間が過ぎれば帰らなければならないのが今の制度の問題点です。
優秀な外国人の人材は、日本に残れるような制度に変わっていくことを望みます。
外国人雇用のデメリットも対策次第で
外国人雇用のデメリットも対策次第で、予防したり、しかるべき相談機関へ聞くことで解決したりします。
それ以上に外国人雇用による効果は大きいです。
ひと昔前と比べると、街で見かける外国人は非常に多くなりました。それだけ日本も国際化してきたと言えます。
しかし、労働環境においては、いまだに日本人だけで成り立っているような部分も多くあります。
外国人労働者との共生は、日本人労働者にもいい影響を与え、異文化交流による職場の閉塞感を打破できる可能性すら持っています。
日本人にはない発想力や想像力を持った外国人労働者の登用で、職場に活気を取り戻しましょう。
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